弁護士法人フォート法律事務所からのご挨拶

私ども3名は協同して、令和5年12月8日付で「弁護士法人フォート法律事務所」を立ち上げました。

李にとっては、15年間在籍した「いつわ法律事務所」を退所しての当弁護士法人の立ち上げとなりました。気心の知れた仲間らと苦楽を共にしてきたいつわ法律事務所から離れる形になることは、淋しくもありましたが、弁護士生活26年目を迎えて新しい挑戦を始めたく、想いを残しつつも、仲間らの了解を得て、かつて「いつわ法律事務所」に在籍した兒玉とその朋輩の浅野とともに、当弁護士法人のもとで今後の弁護士生活を歩むこととしました。

 

「弁護士法人フォート法律事務所」の立ち上げに伴い、李が令和元年9月に大阪弁護士会に登録して開設した「いつわ法律事務所大阪支所」はその名称を「弁護士法人フォート法律事務所大阪オフィス」と改めました。

「弁護士法人フォート法律事務所」は京都に「K・Gフォート法律事務所」を、大阪に「弁護士法人フォート法律事務所大阪オフィス」を配する弁護士法人として発足します。これまで「いつわ法律事務所」(京都)にお越しいただいていた李のお客様とは、今後は「K・Gフォート法律事務所」(京都)でお目にかかることとなります。そして、私どもは、京都と大阪の両事務所で、これまでの、そして、新しいお客様をお迎えすることを心より楽しみにしております。

 

新法令の制定が続出し、民法のような主要法令でさえ改正が相次ぐだけでなく、民事訴訟のIT化が推進される、といった司法の大変革期を迎え、弁護士も、常に知識と情報の刷新を迫られるようになりました。経済活動の複雑化、専門化や、市民生活に関わる問題の多様化、深刻化に伴い、弁護士がご依頼を受けた案件に適切かつ迅速に対応するためには、個々の弁護士が能力を研鑽するだけでなく、互いの知識と経験を活かし合うことのできる協働受任態勢を執る必要があると痛感しておりました。私ども3名は、既に、そうした協働受任態勢を執ってまいっておりましたが、さらに組織としての協同化を図るべく、当弁護士法人を立ち上げました。

 

法科大学院(ロースクール)での学友であった浅野(平成25年弁護士登録)と兒玉(平成26年弁護士登録)は、弁護士の大量増員が目指されたころに登録をした世代の弁護士として、厳しい環境のもとに弁護士としてのキャリアを歩み出し、平成29年4月に盟友として共同事務所を開設しました。その後両名は、吉川を加えて、令和5年4月に「K・Gフォート法律事務所」として事務所の装いを新たにしておりました。両名とも40代に達して間がなく、いつわ法律事務所を退所する李から「K・Gフォート法律事務所」への合流の申し出を受けたときは、李(平成10年弁護士登録)との年齢や経験の差を思って時期尚早と逡巡する気持ちもありました。しかし、世代の異なる私どもの協働受任態勢を組織化することで、お客様に対してより多角的な法的サービスを提供できると考え、また、大阪方面のお客様とのご縁を結ぶことのできる好機とも捉えて、李を迎えることとし、李が開設した大阪支所を当弁護士法人の大阪オフィスと改組しました。令和5年12月15日付で入所した小暮を合わせても弁護士は5名にすぎませんが、併せて12名の事務局と有機的に協働することで、一層質の高い法的サービスを提供してまいる所存です。

 

李は、弁護士として信実の言葉を述べられるようになることを願って独立し、いつわ法律事務所の仲間らとともに、責任ある自由を追求するすべての企業と皆様のお役に立ちたいと願ってまいりました。弁護士26年目となり、還暦を目前とする年齢となって、改めて「世代」というものを意識するようになりました。

ある世代が創造した価値が、次の世代に伝承され、さらにその世代によって価値が創造されて付け加えられていく。それが企業や人、ひいて社会の営みであると思いますが、これまで、多くのお客様や諸先輩からご恩を頂戴するばかりであった李も、賜ったご恩を次世代に「つなぐ」ことが使命であると、おぼろげながらも意識するようになれました。そうしてようやく、「つなぐ」ことに今向き合っておられる世代に属する企業や皆様の想いの一半を窺い知ることもできるようになってきたように思います。「違う世代に属する弁護士が協働して、様々な世代に属する皆様からの様々なご依頼に多角的にお応えしていきたい」というのが、今の願いであり、浅野、兒玉の共感を得て、この度、当弁護士法人を立ち上げることができたことは、李にとって大きな喜びであります。

 

浅野、兒玉が事務所名とした「フォート(Fort)」という言葉は、英語では「砦(とりで)」を意味し、ラテン語では「闘う」という意味があるようです。不惑の世代の両名が気概を込めて冠したこの言葉に恥じないよう、私どもは、価値を創造し、伝承するために闘うすべての皆様の砦となりたいと決意しております。

今後とも、倍旧のご愛顧とご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

 

2024年(令和6年)3月

 

弁護士 李 載 浩  弁護士 浅 野 康 史  弁護士 兒 玉 貴 裕

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